テキサスホールデムは、フロップポーカーと呼ばれるポーカーの種類の1つで、ゲームの参加者全員が使用できる共通カード（「コミュニティカード」と呼ばれる）が並べられるのが特徴的なゲームです。ゲームに参加しているプレイヤー全員に2枚の「ホールカード」が配られ、ボードの上に5枚のコミュニティカードが表向きで開かれます。プレイヤー全員に配られたホールカードは、配られたプレイヤーのみが使用できるカードとなり、ボードの上に開かれるコミュニティカードは、ゲームに参加しているプレイヤー全員が共通で使用することができるカードとなります。プレイヤーがポットに置くかどうか決める判断基準は、各自のスターティングハンドの強さです。

1ゲームは4回のラウンドに分かれており、各ラウンドでプレイヤーは勝負を行います。全てのラウンドでゲームを降りることも可能ですが、降りてしまった場合はそれまで賭けていた金額は全て失われてしまいます。ラウンドが全て終了したとき、ゲームを降りずに最後まで残ったプレイヤーは、手持ちの2枚のホールカードをオープンして他プレイヤーとハンドの強さを比較します。そこで一番強いハンドを持っているプレイヤーがゲームの勝者となり、全ラウンドでプレイヤーが賭けていた全てのチップを得ることができます。テキサスホールデムは、1テーブルに2～10人と多人数でテーブルを囲うゲームで、ディーラーと勝負を行うゲームではなく、プレイヤー同士が互いに勝負を行うゲームとなっています

強いスターティングハンドは、4つのうち少なくとも3つのケースで弱いハンドに勝ちます。それに続く5枚のコミュニティカードはプレイヤー全員が使うことができるので、あなたがゲームを「A♣K♣」で始め、対戦相手が「A♠8♣」を持っている場合、対戦相手はおそらく勝つために「8」をヒットしなければなりません。 ストレートまたは♠️のフラッシュを狙って勝つこともできますが、チャンスは低いです。

コミュニティカードは最終的に5枚になりますが、「フロップ（2回めのベッティング）」の時点ではそのうちの3枚だけが配られます。もしフロップで「A♥9♣3♦」が出た場合、両方のプレイヤーが 「A」のペアを1つずつ持つことになるので、どちらのハンドも同じ程度に強く見えます。しかし、あなたのハンド「A♣K♣」は実はかなり強力で、このハンドで勝利できる確率は90％です。

その結果、できる限り毎回のベットで良いハンドで勝負するためには、できる限り良いスターティングハンドを持つべきなのです。ポットに置くことを決める前に、あなたのスターティングハンドの価値について正確な判断をすることは重要です。手元のカードの価値を他の様々な要因と組み合わせて、ゲームの進行方針を決定します。

以下の記事では、良いスターティングハンドと悪いスターティングハンドの違いを説明します。

ポケットペア: 良いスタート

スターティングハンド（ホールカード）がペアならハンドのランクが1つ上がります。これを「ポケットペア」と言います。 

当然ハンドの強さもペアのランクで決まり、テキサスホールデムでは「A」のペアが最高のスターティングハンドとなります。見た目にも美しく、ホールデムプレイヤーは「A」のペアが出る夢を見るほど良いスターティングハンドです。

テキサスホールデムでは、ポケットペアはフロップ以降ハンドが強くならなくても勝つことができます。ハンドが強くならないままポットを獲得する確率は、ポケットペアのランクに大きく左右されます。例えば、「A」のペアを持っている相手に勝つには最低でも「ツーペア」が必要です。

ボードに同じランクの3枚目のカードが出るとスリーカード （または「セット」）ができます。あなたのハンドの強さを対戦相手が全く想像することができない場合が多いです。

しかしここは注意です！弱いポケットペアではハンドが強くならないと危険な場合があります。相手のハンドの1枚がランクの高いコミュニティカードとマッチすれば、自分のハンドよりも強いペアが完成してしまうからです。相手が「7♠ J♥ 」、あなたが「4♣ 4♦」を持っていても、フロップ以降で 「J」か「7」が出ると負けることになります。

最強のポケットペアは多くの場合モンスターハンドですが、弱いペアはせいぜい投機的なハンドで、ゴミの場合すらあります。

ペア以外のハンドの評価

ポケットペアが配られる頻度は平均で16回に1回、つまりほとんどの場合はペア以外で、その強さを測る方法を知っておく必要があります。

スターティングハンドの強さを判断するのに自分に問わなければならないことはたくさんあります。

カードのランクは？

これは最も重要な問いです。ハイカードという強みがあると、誰もコミュニティカードで繋がらなかった場合や、自分がペアをヒットした場合に勝てるチャンスが大きくなります。あなたのカードが「A♥ K♣」で、相手が「Q♠ J♦」の場合はかなり優位な状況で、a) どちらもペアをヒットしなかった場合、b) どちらもペアをヒットした場合の両方で勝つことができます。相手が勝てるのはホールカードがフロップともっと効果的に繋がった場合に限られます。

また、ハイカードは1枚より2枚ある方が強い「キッカー」ができるため間違いなく有利です。

カードは同じスートか？

一般にランクの連続したカードよりもスートの同じカードの方が貴重です。同じスートのホールカードでプレイした場合フラッシュが完成する確率はかなり高くなり、ホールカード2枚で作ったフラッシュの方が1枚で作ったフラッシュよりずっと強くなります。例えばハンドが「8♠ 7♠」でボードに「A♠ 10♠ 6♥ 2♠」が出た場合、おそらくあなたがベストハンドですが、 「8♠ 7♥」を持っていてボードが「A♠ 10♠ 6♠ 2♠」の場合は、「8より大きい♠」を持っているプレイヤーに負ける可能性が高くなります。

カードのランクは近いか？

これはストレートをねらう場合の判断基準です。「10♦ 9♠」のようにホールカードのランクが近いほど、ストレートが完成する可能性は高くなります。ランクに開きがあるほどストレートができる可能性は低くなり、「10♦ 5♠」のように4ランク開くと両方のカードを使ってストレートを作ることはできません。

ランクの高いカード同士が繋がった場合は特に価値があります。ペア以外の最高のスタートハンドは「A♠ K♠ 」（または「A♣ K♣」など）で、ほとんどの状況でプレイする価値があります。しかし、これはプレイヤーをトラブルに巻き込むハンドでもあります。相手がどれだけ弱いポケット ペアでも、勝つためにはハンドが強くなる必要があるからです。

スーツが異なり、ランクが低くて連続していないホールカードは特に弱く、「7♠ 2♣」はテキサスホールデムで最悪のハンドと考えられています。2枚ともランクが低い上に、両方を使ってストレートやフラッシュを作ることもできないためです。