ポーカーは興味深く豊かな歴史を持つ、最も人気のあるカードゲームの1つです。現代ポーカーは、ビデオポーカー、カジノで見られるスロットマシンのようなシングルプレイヤーゲーム、またはポーカーのハンドランク（ハンドの強さのランキング）を使う他のゲームを指すこともあります。ポーカーの歴史については様々な議論がありますが、このページではポーカーゲームがどのように始まったのか、一般的な概要をご紹介しています。

ポーカーゲームは様々なゲームを元に10世紀以上をかけて進化してきたと考えられており、それらの元になったと考えられる全てのゲームには「カードの組み合わせ」というポーカーの基本原則が組み込まれています。

最も支持されている説の1つは、西暦969年以前、中国皇帝Mu-tsungが妻とドミノに似たゲームを楽しんでいる頃、ポーカーに近いゲームが初めて中国で発明されたと言われています。

「プリメロ/Primero」と呼ばれる16世紀のスペインでプレイされていたゲームから発展した、フランスの「ポーク/Poque」とドイツの「ポッヘン/Pochen」というゲームが、17世紀から18世紀にかけて非常に高い人気を得ました。どちらのゲームでも3枚のカードが配られます。 フランス人が植民地カナダに入植する際にこれらのゲームが新大陸にもたらされました。

CountrymouthとWesternsは、ポーカーがアメリカ発祥であるという印象を人々に与えましたが、それは客観的に正しい情報ではなく誤解をまねく結果となりました。

イギリスの俳優ジョセフ・クロウェルが1829年にニュー・オリンズで行われたポーカーゲームの事を記しており、ここではゲームが4人で行われ、20枚のカードを使って最も高いハンドを作ったプレイヤーが勝利するというルールが示されています。1843年に出版されたジョナサン・H・グリーンの著書では、ポーカーがニューオリンズからミシシッピの川船によって伝わり、ギャンブルとしてプレイされていたのだと記されています。

当初ゲームは、エース、ポープ（教皇）、レディー（女性）、ジャック、10のたった20枚のカードで行われていました。ゲームには2〜4人のプレイヤーが参加できたとされています。

ポーカー人気の高まり

アメリカはポーカーの人気を後押ししましたが、このギャンブルが開拓者の町から川船にまで広まってプレイされ始めると、その人気はさらに高まりました。1800年代初頭、南西部の開拓地でギャンブルはすでに認められていましたが、1830年代になるまで人々はギャンブルに対して寛容ではありませんでした。ギャンブルはあまり歓迎されなかったため、ほとんどの西部開拓地ではギャンブルに関する条例を認めず、ギャンブラー達は多くの町から追い出されました。その後、これらのギャンブラー達はミシシッピ川を航行する川船でプレイするようになります。しかしながら、ルーレット盤のような重い装備は蒸気船に持ち込むのが難しく、これが簡易なカードゲームであるポーカーの人気が高まった理由となったのです。ポーカー人気が高まるにつれて、カードデッキは20枚から52枚へと変更されていきました。

様々なバリエーションの誕生

アメリカ南北戦争の時代、ポーカーには多くのバリエーションが生まれました。これらはドローポーカー、スタッドポーカー（5カードのバリエーション）、ストレートなどです。1875年にはワイルドカードのようなポーカーがアメリカで導入され、1900年代にはローボール、スプリットポットポーカーが登場し、1925年にはコミュニティカードポーカーゲームが誕生しました。その後ポーカーの人気はゆっくりと他の国々、特に駐留米軍によりアジアで広まっていきました。

ポーカーゲームの進化

ポーカーゲームは時代とともに進化してきました。たった2世紀前まで、このゲームは主に詐欺師、無法者、川船のナイフメーカーによってプレイされていました。今日それはプロによって世界で競われる有名な「スポーツ」です。かつて無法者がポーカーで占めていた地位は、今日有名ポーカープレイヤーのものとなっています。またテクノロジーによってゲームはさらに進化し、最早ポーカーハンドはプロのチート（規約違反行為）によって操作されるのではなく、世界中の何百万ものプレイヤーをつなぐソフトウェアプログラムによって制御されています。